2011 正月の料理
今年も、元日に両親を招いて、残り二日は一人正月でした。
元日の料理
正月ということで、食前酒も兼ねてボランジェの NVでスタート。
前菜は、中村屋さんのスモークサーモンを。
今回もキング、アトランティック、紅鮭の 3 種類ですが、キングがクリスマスの時より、イマイチ。色も薄く、サイズも少し小さかったです。
二皿目も冷前菜で。去年も作ったハムのムースを、今回はテリーヌ型に入れてみました。
私と父はワインが足りなくなるので、ここではソアベを。
魚は今年もイセエビです。
ただし、今年は一匹が完全にくたばっていて、もう一匹もくたばりかけでした。
イセエビはクールブイヨンで茹で、アルミ箔に包んで蒸したもの。
くたばっていたエビなので、少し強めに火入れしたため、身の味わいはイマイチになってしまいました。
ソースは酸味を弱めにしたブールブランに白トリュフバターを加えたものを中央に。
周りはジュ・ド・ラングーストに白トリュフバターでつないだもので、紅白にしてみました。
ソースは美味しかったので、エビが活きている状態なら、もう少し火入れを浅くしてみれば、エビの甘さとマッチしたと思います。
オマールが入れば、再実験してみたいと思います。
ここまでをボランジェで。
赤ワインは、Ch・ロングヴィル・バロン 98 を。デキャンタージュして飲みました。
わずかに果実味を残しながらも熟成感も充分で、甘味、土の味わいもあり、バランスが非常によかったです。
メインは牛フィレのロースト、トリュフ風のマディラソースを。
牛フィレが大きければ、中にシャンピニオン・デュクセル、トリュフ・タルトファータなどを詰めた(本当はここにフォワグラも入るのですが)、ロンドンハウスに近いものを作ろうと思いましたが、あまり大きくなかったので、半分に切ると三人分に切り分けられないと思い単なるローストにしました。
フィレの中心部はロースト、切り分けた端の肉はブイヨンで茹で、ブフ・ア・ラ・フィセル風にしてみました。
茹でた部分のソースは、茹でたブイヨンを煮詰め、トリュフ・タルトファータを加えたものを。
いつも使うマルシンよりも肉質が柔らかく、脂も少なく、上品な肉でした。
甘いソースなので、右岸のボルドーにするべきかと思いましたが、ロングヴィルに甘味と土の香りがあったため、甘いマディラソースと、トリュフの香りにマッチしてくれました。
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この後は白カビチーズと、シェーブルを食べ、食後酒に。
食後酒は、右からピノ・デ・シャラント、アンバー、フォションの紅茶リキュール。
この他に、カレム 87 のヴィンテージポートを。
シガーは私がロメオ・イ・フリエタのチャーチル、父が同じロメオのセドロス・デラックスを。
大晦日、元日の日中から仕込みをしましたが、その分、満足してもらったようでよかったです。
二日
二日目は軽く、残っていたスモークサーモンを前菜に、カキフライ、イカフライを、これも残っていたソアベと、カヴァで。
食後は食後酒と、ベガス・ロバイナのユニコスで。
三日
三日目は、最後に残ったスモークサーモンと、これも元日の残りのボランジェでスタート。
グラス一杯分しか残っていなかったボランジェは、大分発泡は弱くなっているものの、味わいの強さは失われず、さすがボランジェと思わせてくれました。
三日のワインは安売りで買った、シャンボール・ミュジニィー 2004。
フランボワーズの香りがし、若さを感じさせるも、アタックは弱く、奥行きもあまりないですが、甘味を感じます。ツンとしたところは、ほとんど感じず、穏やか。
ワイン単体では、そこそこのブル赤といったところです。
メインは鴨の低温ロースト、トリュフ風味です。低温ローストと書きましたが、最初、高温でローストし、その後、低温でローストしています。
エディーさんの誕生会の時の鴨のポトフのロースト版で、同じ切り方をしましたが、焼いた分、少し、固く感じます。高温でローストしたからかもしれません。
これも、初めから低温ローストで火を入れてみたいと思います。
ソースはポートとコニャックを煮詰め、ブイヨンを加え煮詰め、フォン・ド・ヴォとソース・マデールを少量加え、トリュフ・タルトファータと白トリュフバターでつないだもの。
味わいは良く、特筆すべきは、ワイン単体ではそれほどでもないシャンボール・ミュジニィーとの相性でした。
去年のバローロは強すぎて、鴨のソースの甘さを邪魔した感じがありましたが、今回は邪魔せず、マッチしました。
食後は食後酒と、ボリバーのインメネンスを。このインメネンス、去年の秋口に買ったものですが、まだ若く、今、吸い頃ではないようです。1、2 年、寝かしてから吸うべきでしょう。
以上、まあ、満足できる正月でした。どうも、この形が今後も続くと思います。