舌平目の白ワイン蒸し プリュニエ風
昔、パリで魚料理と言えばプリュニエという店が有名でした。パリの中に二つの店を構えていましたが、マドレーヌ広場のそれは 70年代末か 80年代始めには売却され、今は、16区の店もどうなっているのかわかりませんし、マドレーヌ広場のそれが元の持ち主に戻ったのかも分かりません。
マドレーヌ広場のプリュニエはイタリア人が買い取り、ベルナルダンという魚料理専門店でヌーベルキュイジーヌ時代、名を馳せた人が料理監督になったそうで、レストラン紀行文執筆者の佐原秋生氏の文に、有名な、ソール・プリュニエについての変化が記載されていました。
その文面を元に、作ってみたのが、この皿です。記載されていた文面は昔のプリュニエの作り方で、そこには「牡蠣を白ワインで煮て、クリームと卵黄でつなぎ、同じく煮た舌平目とトリュフを添えた有名な、かの、ソール・プリュニエ」というような感じでありましたが、これだけでは味の要素が少ないと、少し手を加えてみました。
- [1] 舌平目、牡蠣、野菜の下準備
- 舌平目は魚屋に三枚におろしてもらってください。中程度のサイズ 2匹分で 2人前です。
三枚に、おろした舌平目には軽く、塩をしてペーパータオルで巻いて、冷蔵庫に入れておきます - 牡蠣 4つは塩水で滑りを取り、何度か塩水を買えて水気を取って冷蔵庫に入れておきます
- エシャロット 1コのヘタを取り(ヘタも使うので置いておいてください)、薄切りにします
- マッシュルーム 3コを薄切りにします
- エストラゴンの葉を 4枚、取っておきます。無ければ、他の香草でも結構です。飾り用ですので
- サヤインゲン、スナップエンドウを塩茹でして冷水に落とし、水気を切り、サヤインゲンは斜めに半分に、スナップエンドウは割っておきます
- [2] 牡蠣を茹でて舌平目をオーブンで白ワイン蒸し煮する
- エシャロットのヘタを鍋に入れ、白ワイン 150ml を加え、牡蠣を入れ、牡蠣に軽く火を通し、取り出し、お椀に入れてアルミ箔で包んで保温します。
ここで、牡蠣に火を通し過ぎないでください - バットにバターを塗り、エシャロットとマッシュルームの薄切りを並べます
- 別に白ワイン 150ml を鍋に取り、アルコールを飛ばします
- 舌平目に軽く胡椒をして、両端を中央に折りたたみます。厚みのある舌平目なら、これをする必要はありません
- バットに舌平目を折りたたんだ面を上(平らな部分が下)にして乗せ、煮きった白ワイン、牡蠣の煮汁を加えます。折りたたんだ場合、折りたたんだ部分に液体をスプーンでかけてください
- アルミ箔で包んで、180℃のオーブンで 10分、蒸し煮にします
- 別途、湯を沸かし、1%の塩を加え、フェトチーネを 2固まり分、袋の指定時間、茹でます。(私の購入したものは 7分でした)
- 10分後、舌平目を取り出し、別のバットに移し、煮汁を鍋に移し牡蠣の椀に残った汁も加えます
- 舌平目の入ったバットはアルミ箔で包んで牡蠣の椀とともに、火を切ったオーブンに入れて、保温します
- 煮汁を水分がなくなる手前まで煮詰め、生クリーム 50ml を加え、漉しますが、このとき、エシャロットやマッシュルームを潰すように、野菜が吸った旨味を完全に出すように漉してください
- 卵黄 1個分に少量の水を加え、溶きます
- ソースを火にかけて、味を見て、塩、胡椒します
- サヤインゲンをバターソテーし、スナップエンドウを熱湯で軽く暖めます
- サヤインゲンのフライパンに水気を切ったフェトチーネを加え、バターで和えて、塩、胡椒します
- ソースを沸騰状態にし、火を止めて、溶いた卵黄を小匙 2 加え、手早く泡だて器でかき立て、繋ぎます
- 暖めたお皿にソースを流し、奥にフェトチーネとスナップエンドウを飾り、舌平目を手前に乗せ、その上に牡蠣を 2粒乗せ、全体にソースをかけて、牡蠣の上にエストラゴンの葉を飾って完成です
クリームと卵黄を使ったクラッシックな料理ですが、牡蠣の味が強いので、ボーヌの良い白ワインは、もったいないと思います。マコンやシャンパン、グラーブの中程度(Ch・カルボーニュや、オリヴィエ)でしょうか