仔羊の低温ロースト・トリュフ風味、香草のサラダ添え
骨付きの仔羊ロースのブロックにトリュフ・タルトファータをつめ、低温でローストし、そのジュをソースとした一品です。
元のレシピはロブション氏のアニョー・パストラルですが、トリュフが入らないのでタルトファータを使いました。
- [1] 仔羊を掃除する
- 仔羊骨付きロースのブロック(カレ・ダニョー)を掃除します。
半月形のナンコツ、余分な脂を取り除き、骨の周りの膜やクズ肉を削り取ります - 脂身と赤身の間に筋があるので、それを開いて取り除いておきます
- 少量の脂身は残し、下の写真の用にまで掃除をして下さい
- 上から見た写真です
- 取り除いた脂身やクズ肉から、赤身の部分だけ切り取り、ジュ・ダニョーに使います
- [2] ジュ・ダニョーの用意
- 今回は羊の骨を付けたまま料理しますので、できたら、それ以前に骨を使わない調理法のときに出た骨を冷凍保存して、それを使うようにして下さい
- [2-1] の骨と、今回出た半月形のナンコツ、くず肉をバットに入れ、180℃のオーブンで片面 5分ずつ、計 10分ローストし、ペーパータオルの上に取り脂を切っておきます。
(クズ肉が少ないときは、骨を引っくり返した、後の 5分のときにクズ肉を入れて下さい) - たまねぎ 1/4、セロリ 1/4、ニンニク 1かけを 8mm 角の角切りにします。(ミルポワといいます)
- フライパンで、野菜(ミルポワ)を焦がさないように炒め、同じようにざるに上げ、脂を切っておきます
- 肉を焼いたバットの脂を拭き取り、白ワイン 100ml を加えバットの底の旨みをこそげとリます
- 鍋に、骨、クズ肉と野菜を入れ、水 500mlを加え、タイム10本程度を加え、あくを取りながら 1時間ほど煮出します
- 煮出し終わると漉して、上に浮いた余分な脂をすくい取り捨てます
- 最終的に、200ml 程度になるまで煮詰めておきます
- [3] 野菜とドレッシングの用意
- サラダ菜、ルッコラ、ベビーリーフ、クレソン、スペアミント、バジルを適当な大きさにちぎって水に晒し、水気を切っておきます
- ディル、イタリアンパセリ、セルフィーユは茎から葉を取っておきます
- プチトマト 2コを 1/4 カットしておきます
- ドレッシングを作ります。
- ピーナッツオイル 50ml
- シェリーヴィネガー 15ml
- レモン汁 1/4コ分
- 塩、胡椒
以上をミキサーにかけてドレッシングを作って、味を見ておきます
- [4] 仔羊に詰め物をして低温ローストし、仕上げる
- 仔羊に、塩、胡椒をします
- 仔羊の脂身と赤身の間に、トリュフ・アルトファータ、白トリュフバターを適量、詰めます
- 脂身の上に溶いた卵黄を塗り、この上にもトリュフ・タルトファータを乗せて、しっかり押し付けます
- フライパンにバターをいれ、中火で熱し、バターが、薄茶色になって泡立ってきたら、焦げないように、卵黄を塗った面を下にして、トリュフ面を焼き固めます
- 引っくり返して全体に焼き色をつけます
- アルミホイルのトリュフを塗った面が乗る部分にバターを塗り、仔羊を乗せ、包みます。穴が開かないようにしてください
- アルミ箔で包んだ仔羊をバットに乗せ、100〜110℃のオーブンに 10分入れ、10分後に取り出し、暖かいところで 10分休ませます。これが 1セットです
- 合計、4セット。(オーブンに合計 40分。休ませるのに 40分)かけます。ただし、3セット目の終わりに、焼き加減を確認して下さい。鉄串を刺して 10秒ほど置き、唇の下に当てて、わずかに熱ければ、そこでオーブンから出して休ませて下さい
- 4セット終了時にも、上記方法で焼き加減を確認し、足りなければ、あと少し、オーブンに入れて下さい
- 最後にオーブンから出した後、アルミ箔の中に溜まっているジュを鍋に移し、再び肉をアルミ箔で巻いて、暖かいところに置いて 10分ほど休ませます
- アルミ箔の中のジュを煮詰め、余分な脂を掬い取り、そこに、[2] で取ったジュ・ダニョー 200ml を加え、90ml程度まで煮詰めます。
(ジュ・ダニョーを用意できないときは、ブイヨンを 200ml 程度、入れて下さい) - ソースの味を見て、塩、胡椒します
- ドレッシングに、トリュフオイルを少量加え、攪拌します
- 水気を切った野菜、香草、プチトマトを取り合わせボールに入れ、ドレッシングをかけて、しっかり合わせます
- 休ませておいた仔羊を切り分けます
- 暖めておいた皿にソースを流し、ドレッシングを巻いた野菜を乗せ、仔羊を盛り付け、仔羊の身の上にソースを塗り完成です
低温ローストですので、肉が柔らかく仕上がります。ただし、焼くのに相当時間がかかります。また、焼き加減も、普通のローストと同じように行かない場合があり、オーブンの個体差、肉の厚さ、脂の量などにも左右されると思います。
難易度が高めの料理ですので、トリュフなどを使わずに、仔羊の塊だけを何度か低温ローストし実験して見て下さい。
尚、スチームコンベクションオーブンで、芯温コントロールなどが出来る場合は、簡単にできると思います。
トリュフの香り高く、サラダが香草の香り高く、そして仔羊の脂身もそれなりにある料理ですので、少し熟成を始めたカベルネから、熟成したカベルネがいいでしょう。
2010年 現在、Ch・ピション・ロングヴィル・コンテス・ラランド 85 とあわせてみて、満足しました。もう少し、若めでも充分だと思います。