鶏腿肉と伊勢海老のフリカッセ
鶏肉にエビの組み合わせや、エビのソース(アメリケーヌやナンチュアなど)は、なかなか、よくあい、フランス料理では、よく見かけます。ナポレオンの、お付の料理人が材料がなくて困ったときに出したと言われる、鶏のマレンゴ風(鶏肉とトマトとザリガニの料理)などが前者としては有名でしょうか。
私自身、コルドンブルーの最終試験の素材が、鶏とラングスティーヌでということで、当時はローストした鶏肉に、ジュ・ド・ラングスティーヌと鶏のジュをあわせたソースをメインに。
ラングスティーヌは素材が、あまり良くなかったので、なんと、ジュ・ド・ラングステューヌを混ぜた、エビチリに仕上げました。(日本から豆板醤を取り寄せました)
今回は、前回掲載した、伊勢海老のサラダ ミソを使ったドレッシングで残った伊勢海老の殻を使いソースを作り、軽く茹でた伊勢海老を数切れ、鶏のフリカッセに入れた料理になります。ですので、前半部分、前回と重複する部分があります。
以下、ア・ラ・カルトサイズで二人前です。(伊勢海老の身はサラダに使うこととした場合)
- [1] 野菜の下準備
- 玉ねぎ 1/4 個は、薄切りにします(ソース・アメリケーヌ用)
- ニンニク 1かけのヘタを切り、皮を剥き、潰しておきます(ソース・アメリケーヌ用)
- 玉ねぎ 1/2 個は、みじん切りにします(鶏のフリカッセ用)
- ニンニク 2カケを、みじん切りにします(鶏のフリカッセ用)
- マッシュルーム 5個は 1/2 に切っておきます
- スナップエンドウ、サヤインゲンは塩茹でして冷水に落とし、水気を切っておきます
- 水気を切ったスナップエンドウは半分に割り、サヤインゲンは斜めに 1/2 に切っておきます
- プチトマト 2個を 1/4 にスライスします
- [2] 伊勢海老の下準備
- クールブイヨンを作ります
- クールブイヨンを沸騰させます
- 伊勢海老は生きているものを用意してください。それを冷水で洗い、沸騰したクールブイヨンに一匹ずつ入れます
- 再沸騰してから 3分、弱火で茹で、すぐに引き上げ冷まします
- もう一匹も同じように茹でます
- ある程度さめたら、頭を取り、尾の腹の方の両端の柔らかい部分を鋏で切り、尾の先の方から身を取り、半分に切り、背綿を取ります
- 尾は 2cm くらいの厚さの輪切りにします。
この内、4キレを残し、残りは前回の伊勢海老のサラダ ミソを使ったドレッシングなどに、お使いください - 頭から足を取り、半分に切り、ワタを取り出しておきます
- 頭を分解し、足と頭の間にある砂袋を綺麗に取ります
- 頭と足は適当なサイズに切っておきます
- [3] ソース・アメリケーヌの準備
ソース・アメリケーヌは、やはりオマールエビで取るのが一番です。尚、このソース。アメリカ風ソースではなく、オマールエビが良く取れる、ブルターニュ地方のアルモリカン半島から来ているということらしいです。念のため。
- テフロン加工のフライパンに少量のオリーブオイルを加え、玉ねぎの薄切りに少量の塩を加え、軽く色付くまで弱火でいためます
- 鍋にオリーブオイルを取り、砕いた伊勢海老の殻などを加え、潰しながら、焦がさないように中火で炒め、ある程度、色付いてきたら潰したニンニクを加え炒めます
- ブランデー 30ml を加え、アルコールを飛ばします
- 市販のトマトソース(本当は湯剥きしたトマトを使うべきですが、手を抜いてます)大匙 3、水適量、炒めた玉ねぎ、エストラゴンを加え強火で沸騰させます。
今回、鶏肉のフリカッセに白ワインを入れるので、こちらには入れておりません - あくを引きながら、1時間、煮込みます
- 一度、漉しますが、自然に重さで落ちるように、潰さないで漉してください
- 再度、沸騰させ弱火にして、あくを取りながら 100ml まで煮詰め、もう一度、漉します
- [4] 鶏のフリカッセを作る
- 鶏腿肉 2枚は、なるべく地鶏などを用意ください
- 鶏腿肉に塩、胡椒し、オリーブオイルで表面を焼き固めます。このとき、あまり、色をつけないようにしてください
- 鶏を取り出し、ペーパータオルの上で油を切り、鍋に残っている油を捨て、みじん切りの玉ねぎ、ニンニクを加え、鍋底の旨味をこそげ取るようにしながら、弱火で炒めます
- 鶏肉を鍋に戻し、白ワイン 100ml、白ワイン酢 50ml を加え、水分がなくなる手前まで強火で煮ます
- フォン・ド・ヴォライユ(若しくはブイヨン)、[3] のソース・アメリケーヌを加え、蓋をして、180℃のオーブンで 20分、煮込みます
- 20分後、鶏肉を取り出し、保温し、煮汁に生クリーム 25ml を加え、泡だて器でかきたて、2/3 まで煮詰め、漉します
- 漉したソースを水分がなくなる手前まで煮詰め、生クリーム 50ml を加えます
- マッシュルームをバターソテーします
- 生クリームを加えたソースの味を見て、塩、胡椒し、エビの風味が強ければ、フォン・ド・ヴォライユか生クリームを加えてください
- 生クリームを加えたソースに伊勢海老の身、サヤインゲン、スナップエンドウを加え、軽く暖めます
- 暖めた皿に、ソースを流し、鶏肉、伊勢海老を盛り付け、周りに野菜を盛り付けて、プチトマトを飾り完成です
尚、写真に載っている伊勢海老の頭ですが、茹でて外した頭をオーブンで 3分ほど焼いて、色を出したものです。
ブルゴーニュ、コート・ド・ボーヌのシャルドネ、しっかりしたシャンパンなどでしょうか。